母の日に箸のプレゼントを贈りたいけれど、どんな箸が喜んでもらえるんだろう。
長さや太さ・重さも色々あるし、デザインだってたくさん。
そんな疑問を解決すべく、50代〜70代までの女性5人に座談会形式で好きな箸、欲しい箸について語ってもらいました!
今回比較した箸12膳
「お母さん世代はこんな箸が好きかな?」という視点で30代のスタッフが選んだ箸13膳を話のタネとして持っていきました。
※それぞれの箸の詳細についてはページ下部に早見表を掲載しましたので、ご参照ください。
ふだん使っているのはどんな箸?
毎日使うものだから、意識せずとも今使っているものに愛着やこだわりがあるかと思います。ご自宅で使用されている箸を聞いてみました。
木村さん:螺鈿があしらわれていて、つるんとした見た目、頭が丸く加工された朱色の箸を使っています。
増田さん:青少年自然の家の「箸の研ぎ出し体験」で自分で研ぎ出したもの。螺鈿が入っている朱色の箸です。20cmほどの長さで少し短いように感じるから、もう少し長い箸でもいいわね。
田山さん:漆で塗ってあるような赤い箸です。頭の部分が平らなので、塗装が剥がれてきちゃっています。もう変えればいいんですけどね(笑)。
谷川さん:家から持ってきたこの箸なんやけど、先が細くて食べやすいんです。飲食店で焼き魚を食べるときに、割り箸みたいなんが出てくると、うまいこと食べられへん。魚は骨の隅まで食べたいやん!
(座談会に参加してくださった皆さんのお名前は仮名で、以下敬称略で表記させていただきます)
華やかなデザインか、シンプルなデザインか
今回お持ちした箸の中で、お好みのデザインのものはありますか?
田山:「UTSUWATO」、いいですね。私こういったデザイン、好きです。洋食にもマッチしそう。私が今使っているものは、頭部が平らで塗装が剥がれてきちゃうので、その点「USTUWATO」は頭が尖っていて耐久性がありそう。
スタッフ:和食でも洋食でも使えます。これは陶器のような風合いを出すために、持ち手部をあえてざらざらと仕上げているんです。このお皿とも相性がいいですね!
箸は持つときに親・人指・中指の3本指で上の1本を支えるので、三角の形状も持ちやすいかと。
(みなさんUTSUWATOを持って「三角持ちやすい〜!」と感嘆)
田山:それから、赤や黒色の箸だったり、木の色そのものの箸だけだと、どれが誰のものなのか分かりにくいかなあ。誰の箸か区別したいという気持ちがあるんです。色が違うと子どもでも箸の配膳のお手伝いができますよね。
スタッフ:家族が何人かいらっしゃる方は、どの箸が誰のものなのかがしっかりわかるものがいいんですね。家族で区別できるデザインのものとして、この「結晶」というシリーズの手描きの箸はどうですか。
木村:「月灯り」はお金持ちになった気分。お殿様みたい。これは男性用?
スタッフ:男女問わずお使いいただけます。デザインにもっと可愛らしさがあった方がいいでしょうか。同じシリーズで「夢桜」もお持ちしました。こちらは鮮やかなピンク色なのですが、いかがですか。
木村:料理より箸に目が行ってしまうほど、存在感がある。
溝井:持ってみると太く感じるかも。「月灯り」と「夢桜」は若い人向けのデザインね。
スタッフ:贈る側としては、開けた時に驚きがあるプレゼントがいいのかなと思ったのですが、もらう側としては普段使いできるシンプルなものがいいんですね。
木村:私は普段使いに「純金若狭」がいいわ。箸は毎日使うのものだから、飽きの来ないデザインのものがいい。
staff comment:
デザインは普段使いしやすいシンプルで飽きのこないものが人気。同居家族が多い方は、どの箸が誰のものかすぐわかるデザインのものがお好みでした。
「イカのお刺身がつまみやすい箸」
デザインの好みも大切だけれど、持ち心地や食べ物のつまみやすさももちろん大切。どんな箸の使い心地が良いと感じるのでしょうか。
スタッフ:先ほど「魚を骨の隅まで食べたい」と仰っていましたが、お魚を食べやすい細身の箸として、こちらの「黒檀の漆塗分箸」はどうですか。骨の隅まで食べやすいかと思います。
谷川:これはイカのお刺身も食べられる箸やね。
スタッフ:イカですか!?イカのお刺身を食べやすいという視点が面白いですね。
谷川:え?言わへん?イカをつまめる箸っていうのが良いって聞いた!
木村:見た目が粋な感じでかっこいい。これは箸先がさらに細くなっているんですね。
スタッフ:そうなんです。細かいものもつまみやすいよう、箸先の3mmをさらに細く仕上げています。同じように細身で箸先も一工夫されているのがこちらの「六角竹乃箸」です。こちらは箸先まで六角形なので、つまみやすいですよ。
谷川:「六角竹乃箸」は節があるんや。手を置くよう?いいなあ。イカ用やなあ(笑)
溝井:六角って持ちやすいのね!細い箸の方が持ちやすいように感じる。
谷川:これ(「正八箸」)も六角形?
スタッフ:「正八箸」は八角です。箸先まできっちり八角なんです。
溝井:この「正八箸」、持ちやすいわ。軽いね!
「削り」や「月灯り」・「夢桜」は持ってみると私にはちょっと太すぎるかな。
staff comment:
今回は細身の箸が持ちやすいと感じる方が多いように見受けられました。海のある地域柄も影響してか、座談会では「魚介を食べる」のに適したものが話題に上がりました。
普段の食卓でお肉が多いか魚が多いか、洋食よりか和食よりかでも、選ぶ箸が異なってきますね。
お手入れのしやすさと耐久性
台所に立つことや、家計を握ることが多いお母様方。暮らしのベテランたちにとって、毎日のお手入れのしやすさと耐久性は大事な要素です。どんな箸が適しているのでしょうか。
溝井:「純金若狭」、ええやん。この箸、細くてええわあ。若狭塗のものは丈夫で対応年数が長いからいいよね。自分も昔、母に「若狭塗の箸は丈夫」と習った。箸先が減っていかないもん。
谷川:箸先が大事やね。使っていると箸先がみっともなくなってくるからなあ。
この「浄法寺漆・和桜」は箸先が強化してあるってこと?
スタッフ:そうですね。これは岩手県の浄法寺漆を塗った箸で、箸先の保護と口当たりを良くするために箸先にも漆が塗ってあります。
谷川:箸のサイズが23.5cmというのは長いなあ。取り箸でも行けそうや。
スタッフ:「浄法寺漆・和桜」は6サイズ展開なので、21.5cmの方が持ちやすいと感じられるかもしれません。
溝井:「浄法寺漆・和桜」は見た目がとてもシンプルなので客人用じゃなくて普段使い用やな。増田さんの今使っているものは若狭塗?
増田:うん。でも、若狭塗の箸って、螺鈿や金箔の細工がしてあるから、まとめてゴシゴシ洗ってはダメでしょう?洗い方に注意が必要だからね。お客様がいらしたとき用には華やかな印象になっていいね。
スタッフ:普段使いの箸とはまた別に、お客様がいらしたとき用の箸という視点があるんですね。お子さんが結婚したり、お孫さんができたりすると、帰省してきたとき用に箸を用意するので、お客様を家によく招く方かどうかも、プレゼント選びの大切な要素になりそうですね。
溝井:この「漆螺鈿WAKASA」は食洗機に入れても大丈夫なんでしょ。
スタッフ:「漆螺鈿WAKASA」は若狭塗を現代的にリデザインして、日常使いできるように開発した箸です。持ち手部のキラキラした部分は細かい螺鈿をたくさんあしらい、その上から食洗機対応の漆を塗り重ねています。
木村:一般的な若狭塗箸に比べてギラギラしていないのね。
溝井:最近はみんな食洗機に入れるでしょ。箸だけ手洗いっていうのはね。
staff comment:
台所に立つことが多い方々には、お手入れのしやすさは重要なポイントですね!「丈夫さ」という観点では、堅牢さで知られる若狭塗箸はピッタリ!食洗機があるお宅では、食洗機対応の箸かどうかも気にしたいですね。
サイズは女性用として一般的な20.5~22.5cm程度が持ちやすいと感じるようでした。
プレゼントに「高級感」は大事!?
プレゼントを贈る時、贈り手は良いものをあげたいと思うもの。果たして良いものとは値段と比例するのでしょうか。「高級感」は喜んでもらえる要素なのでしょうか。
スタッフ:たくさんご意見をいただき、ありがとうございます。これまであえて値段を伏せて話を聞かせていただきましたが、それぞれの値段をお伝えします。
まず、一番高価なものはこちらの「六角竹乃箸」。香川県の伝統工芸士さんが、孟宗竹を手作業で六角に削って、その後漆塗りで仕上げています。
増田:「六角竹乃箸」はとてもシンプルな見た目だから、わからなかったわ。見た目の豪華さと値段は必ずしも一致しないのね。
木村:私は、螺鈿や金の細工がしてある若狭塗箸の「純金若狭」が一番高いと思った。
スタッフ:「純金若狭」も2番目に高いものですね。本漆と螺鈿を使っているので、まず原材料が高価です。何度も漆を塗り重ねて、美しい模様が出てくるまで研ぎ出し、職人さんが手をかける時間がとても長いです。
木村:大量生産じゃできないものなのね。
溝井:これは処分するときはイヤリングにしないとね(笑)!
スタッフ:値段を聞いてみて、印象は変わりますか。
谷川:「わあ!ええもん貰った〜!」って、なるかなあ…?
増田:必ずしも高級だからといって、使いたい!と思うわけじゃなさそうね。
(みなさん頷く)
staff comment:
プレゼントをするときに「良いものを贈りたい」という気持ちがどうしても出てしまいますが、箸は毎日の食事で普段使いするもの。生活に適したものが使いやすいと感じるようです。
一人暮らしか、家族と一緒に暮らしているか。食べ物の好みや食洗機の有無、家によく人を呼ぶかなど…その人の好みと生活スタイルによって好きな箸が変わってきます。
プレゼントを選ぶときに、相手に喜んでもらえるかももちろん大切ですが、相手のことを考えている時間も有意義な時間だと思うので、お母さんの普段の生活を想像しながら、いいなあと思う1膳を選んでみてください!
商品の早見表
※太さは箸先から15cmのところで計測しました。ここでの標準は7mm〜7.5mmとします。
※クリックで画像が拡大できます